援農インターン活動報告(No.6)
2025年2月28日
野良の会「援農インターン」に参加している学習院女子大学の山崎日菜子です。 大学で食文化を学んでおり、第一次産業に興味を持ちました。実際に自分で足を運び現場を 見てみたいという思いから休学を決意し、この一年間日本各地で農業をしてきました。 四月から復学するため、休学最後の月に生まれ育ったこの千葉県で活動できたらいいなと 思い、今回のインターンに応募しました。
2/28 高橋農園さんにお伺いしました。

高橋農園さんは様々な種類の野菜を栽培していますがこの日はビーツの収穫でした。

高橋さんとは今の日本の農業の実態、問題につい て考えました。 日本の食料自給率が低下している原因のひとつに は輸入量が増えていることがあげられます。輸入品の方が安いため、国内で生産するより輸入した 方が利益が大きくなるという理由で、輸入量が増 えています。高橋さんとはアスパラを例に挙げて 考えました。私たちがよく目にするのはメキシコ 産のアスパラ。よく考えてみると、遠く離れた国から船で運ばれてきたものが何日も立っているのにスーパーには立派なアスパラが並んでいるのに疑問を抱きます。多くの消費者は 安さを求めますが、その安さの裏側には何かが隠れていることが考えられますね。
高橋さんは農家でもあり、消費者でもあります。消費者が買ってくれるかどうかコスト面も 考え、どんな作物を育てるのかを決めるそうです。
また、高橋さんはいくつかのスーパーに野菜を卸していますが、スーパーによって卸す野菜 は異なります。立地や年齢層などに合わせ、お店ごとに変えているそうです。
また、棚に陳 列する際に、ただ並べるだけでなく、お客さんと会話することも意識しているそうです。消費者も安心して買うことができますし、応援したいという気持ちからリピートにも繋がる と思います。
農家さんは作物を作るだけでなく、販売まで仕事があり様々な工夫を凝らして いることが分かりました。
もう一つ印象に残っている話が、農薬についてです。 近年、無添加・無農薬・オーガニックなどの食品の需要が高くなっているように思います。 高橋さんはただ農薬を使って育てるのではなく、人間が痛いところに湿布を貼るように 弱っているところに処置的に使うそうです。そうすることで、コスト削減にも繋がりますし、 消費者は安心して食べることができます。 農薬=悪のイメージを持っていたところがありましたが、この話を聞いて農薬に対しての 考え方が変わりました。 このように生産者と話すことで、食や健康に対する思考が変わることが分かりました。
私たちが援農インターンを通して生産者の皆さんと会話するように、身近に生産者と消費者が話 せる機会を増やすことが必要だと感じました。そうすることで徐々に、食に対して興味を持つ人が増え、この少しずつの変化が、農業人 口の減少や食糧自給率低下の大きな問題の解決に繋がるのではな いかと思います。
(お土産でいただいたビーツでポタージュを作ってみました。びっ くりするほど甘くて美味しかったです!)


他にも、嶋根果園さんでは、ミカンやレモンの樹を間伐して、枝を廃棄処理場まで運搬するのに、トラックに積み込む作業をしたり、...
唐澤農園では、矢切ネギの種をチェーンポットに植え込む作業をしたり、初めての作業ばかりでしたが、とても興味深い援農インターンでした。
