援農インターン活動報告(No.4)
2024年9月25日
お世話になっております。野良の会が行う援農インターンシップに参加している千葉大学医学部の門田と申します。なぜお医者さんの卵が農業に?と疑問に思っておいでの方もいらっしゃることでしょう。私は多くのことを見て学び、見識を広め、深い教養を涵養し、豊かな人間性を湛える医者になりたいと考えています。つまり、医療のことしか知らない医者ではなく、患者さんの人生に寄り添えるような医者になりたいわけです。そのためには農業についても色々経験しておきたいと思い、参加させていただきました。その活動の中で多くのことを学び、感じたわけではございますが、そのことについていくつかお話出来ればと存じます。
夏の農業。炎天下の元で行われる農作業の大変さについては聞き及んでおりましたし、「野良の会」会長の伊藤様より言い含められておりましたが、その大変さを実感できたのは深山農園での雑草取りの時でした。作物たるネギに絡みつくように根元から、足の踏み場もないほどに生い茂った雑草を抜いていきます。幸いにして人手が多くありましたので時間にすればあっという間と言って差し支えないような時間でしたが、それでも滝のように汗が吹き出て大量の水が飲み干されていきました。とはいえなにも苦しいだけの時間ではありませんでした。畑から雑草が一掃され、ネギだけとなった姿には達成感を覚え、感無量でした。雑草取りのあとは深山さんがつくってらっしゃるブルーベリーに舌鼓も打ちました。
さてさて、少しずつ援農インターンでの活動にも慣れてきた8月の下旬。私は待山農園におりました。こちらではナスの収穫をさせていただきました。生い茂る葉の影にひっそりとなっていたり、支柱の傍らの手が届かない奥に生えていたりと収穫に手間取るナスはやはりと言うべきか大きく育ちすぎ、表面に傷がついている個体が目立ちました。また、そうでなくとも連日の雨によって傷んでしまっているものもいました。キツイ体勢でどこからともなく現れる蚊に苛まれながらナスを収穫していく作業はほんの畑のひと区画であっても重労働でした。なるほどナスが育ちすぎてしまうのも当然であると納得できる環境でした。
今から振り返ってみれば深山農園の雑草だらけのネギ畑も育ちすぎたナスも人手不足を反映しているのでしょう。雑草取りも収穫も一人でやるには大変な作業です。しかし、人手を集めて協力してやれば存外楽に終わるものです。援農インターンや野良の会の活動はカジュアルに農作業をしたいニーズを満たすだけでなく、農家さんだけでは手が回らない部分もやりやすくなる双方良しの関係なのだろうと感銘を受けました。
複数回の活動を通して農家さんの大変さというのは強く感じました。雨が降れば収穫や雑草取りはできません。一方で雨が降ろうが、体調を崩そうが作物は育ち続けます。目が離せない難しさを感じます。とはいえ、決してつらいだけではなく大変な分だけやりがいのある仕事でもありますし、達成感を強くあじわえます。私は援農インターンに参加してよかったと思いますし、多くの人が参加し、「野良の会」がもっと大きくなることを期待します。貴重なインターンを企画いただきありがとうございました。