援農インターン活動報告(No.3)
こんにちは!この度、野良の会が主催する援農インターンシップに参加している聖徳大学人間栄養学部の藤井です。
私は産業が発達している環境だからこその都市近郊農業の課題に向き合うこと、また食の根源でもある農業に携わることで新たな発見を得るために、このインターンシップに参加しています。
今回は稲刈り体験を通して気付いたことを綴っていきたいと思います。
本来なら8/31(土)に行うはずだった稲刈り体験が台風の影響で一時は中止となりました。その時に私は最初のオリエンテーションのときに農家さんが話していた諦めがつく、の意味を実感しました。自然と向き合うことに自然災害はつきものですが、私は自然には人を癒す働きもあると考えました。これをアグリヒーリングともいうようで、土との対話は日頃のストレスも和らげる効果があるようです。
猛暑の中の援農インターンは時々しんどくなる瞬間もありましたが、その分得られたものは大きいです。
9/7(土)の稲刈り体験会は参加者も多く、案山子(かかし)ワークショップに引き続いての参加者も多く見られました。
わたしも案山子ワークショップに続いて2回目となる今回の稲刈り体験は記憶に残るものとなりました。
また、台風の影響でお着物がずり下がっていましたが、案山子は奇跡的に健在していました。
8/11(日)案山子のワークショップで立てた案山子がこちら!
はじめに受け入れ農家の唐澤さんから稲刈り鎌の基本的な使い方をレクチャーしていただきました。
親子連れや家族で参加される方が大半だったため、皆さん協力して作業している姿が印象的でした。
わたしもスタッフとして見守っていましたが実際に生まれて初めて稲刈り体験もしました。
今はコンバインを使って稲を刈る為、効率的ですが昔はこのような機械がなかったことから鎌を使って稲を刈っていることがわかりました。
米という字を崩すと八十八になる。つまり農家は八十八(=たくさん)もの手間をかけて米を作っている、とおっしゃっていたことが印象に残っています。
米作りの苦労がよくわかるお話でした。
また、今年は地震影響などにより米不足が深刻化している状況となっています。
以前から食品の値上がりなどが問題となっていましたが、農家の方も苦労が絶えないかと思います。
今年は猛暑日が続き、参加者の中には熱中症の可能性がある方もいました。
援農の課題として体調管理が重要だと感じました。熱中症対策には水分とともに電解質(=ミネラル)の補給が重要です。唐澤さんからお土産で頂いたお米もミネラルを肥料として入れていたそうです。ミネラル分が多いお米は粘りと甘みがより感じられました。唐澤さんの「こんなに苦労して野菜ができていることを知ることは大切だ」ということの意味を噛みしめながら、次世代に伝えていく必要があると感じました。
8/5(月)初日研修の嶋根果園にて
わたしは、この援農インターンを通して松戸の農家さんと関われて色々なお話ができたことが印象に残っています。
このような若者を始めとした多世代と農家さんの緩い繋がりが、松戸をはじめとする農業界には必要なのではないでしょうか。このインターンシップを通して松戸の農業が更に活性化し、農家さんに少しでも希望が与えられたら良いな、と思いました。わたしは、このような地域が主催するイベントに地元の大学生をはじめとする若者の参加者が非常に少ないことが今後の課題と捉えています。そのために若者の知恵を絞り出し、最終発表に向けて準備を進めています。
また、異なる環境にいて様々な学部に所属する学生同士で知恵を出し合えて農業を通じて交流ができたことも、貴重な成果です。
わたしは、このような地域貢献活動は継続していくことが大切だと捉えています。今後も自分にできることは何かを考え、自分の経験値を増やしていきたいと思っています。そして、最終的には栄養学を通して地域に貢献していきたい、と強く感じた援農インターンとなりました。